AT&TはCricket買収手続き完了後に、AT&TプリペイドAIO WirelessブランドをCricketブランドに吸収し、廃止する予定。


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既報ニュースですが、AT&Tは2013年7月12日に、アメリカ第6位の携帯会社Cricket Communications(Leap Wireless)を約12億ドルで買収すると、発表しました。
この買収手続きは、2014年1~3月ころに完了すると推測されています。

また、AT&TはT-Mobile USの第2のプリペイドブランド(月極め)GoSmartや、(T-Mobileがその後買収した)MetroPCSのブランドに対抗するため、既存のGoPhoneとは別の第2プリペイドブランドAIO Wirelessを2013年5月初めにサービス開始していました。

このほど、AT&TがCricket買収に関連してFCC(連邦通信委員会)に提出していた書類から、AT&TはCricket買収完了後、AIO Wirelessブランドと販売店をCricketブランドに吸収させる予定であることが判明しました。その後はAIOブランドは、無くなります。
【FireceWireless】AT&T to shutter Aio Wireless prepaid brand if Leap acquisition is successful – 2013年10月18日

AT&T AIO WIrelessにはタブレット端末オンリープランもあり、筆者も試しに使ってみようと思ったのですが、申し込む段階で、使用する端末のIMEI番号を入力しないといけなかったので、やめました。AT&T AIOブランドは現在、フロリダ、テキサス、ジョージア州など約300弱の販売店と、オンラインで販売しています。

Cricketは低価格月極め料金で、iPhoneやスマートフォンを提供しています。2011年12月に初めてアリゾナ州ツーソンでLTE通信を開始したものの、その後暫くLTEサービスエリアは増えず、今年になって(被買収相手を見つけるための工作前の準備か)LTEサービスエリアをラスベガス、フィラデルフィア、テキサス州、アリゾナ州に15ヵ所増やしています。

今年(2013年)5月1日にはアメリカ第5位の携帯会社MetroPCがT-Mobile USAと合併して、T-Mobile USになったように、中小のアメリカ携帯会社はLTE施設のコストやサービスエリアの狭いことから、全米レベルの4大キャリアに将来的に対抗していけないことが予想されており、中小携帯会社(自社電波と自社基地局を持っている携帯会社)の淘汰は今後も進むと予想されています。

なお、CricketはCDMA2000 1900MHzとLTE AWS(Band 4)を使用しています。AT&Tは、2G/3G 850MHzと1900MHz、LTEは700MHz Band 17ですが、AWS Band 4の使用権を所有しており、Band 17施設が完了した後はBand 4の整備を行う予定です。
買収手続き完了後、Cricketのユーザーは一定期間(たぶん、2年)以内に既存の携帯をAT&T向けGSM/W-CDMA/LTE携帯へ交換する必要があります。CricketのCDMA2000 1900MHzは将来的には停波されることになるでしょう。



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